実家ならではの「4つの壁」
- ①現地に行きにくい:採寸・打ち合わせ・工事の立ち会いに、何度も足を運ぶのが難しい
- ②本人の気持ち:「まだ大丈夫」「家をいじりたくない」と、ご本人が乗り気でないことがある
- ③お金と名義:親の家・親のお金で行うのか、子が出すのか。介護保険は誰が対象か
- ④地域の制度・業者:親が住む市区町村の助成制度や、地元の良い業者を、子の側が知らない
① 現地に行けない問題は「集める・任せる」で乗り切る
まずは、帰省したときにご本人が実際に動く様子を見て、困りごとを把握しましょう(立ち座り・移動・トイレ・お風呂など)。難しければ、気になる場所の写真や動画を撮っておくと、相談のときに役立ちます。
打ち合わせや見積もりは、近年はオンライン相談・写真でのやりとりに対応する会社も増えています。後述の一括見積もりを使えば、現地に何度も行かなくても、複数社に一度に相談できます。
② 本人の気持ちを尊重する——「自立を助ける」入口から
ご本人が乗り気でないときに、「危ないから」と押し切るのは逆効果になりがちです。おすすめは、「できないことを補う」ではなく「自分でできることを続けられる」入口から話すことです。たとえば「手すりがあれば、自分でトイレに行けるよ」のように、ご本人の自立を助ける伝え方です。
この考え方は 介護する家族の負担を減らす介護リフォーム にくわしくまとめています。本人の「自分でできる」を守ることは、結果として離れて暮らす家族の安心にもつながります。
③ お金と名義・介護保険は「親の地域」が基本
費用を誰が負担するか(親のお金か、子が援助するか)は、後々のトラブルを避けるためにも、家族で早めに話し合っておきましょう。
介護保険の住宅改修(上限20万円・自己負担あり)は、要支援・要介護の認定を受けたご本人(被保険者)が対象で、手続きは親御さんが住む市区町村で行います。子が代わりに動く場合も、申請先や制度は“親の地域”のものになります。くわしくは 介護保険の住宅改修費とは をご覧ください。
④ 相談も業者も「親の地域」で——まずは地域包括支援センター
実家の介護で、最初の相談窓口になるのが、**親御さんが住む地域の「地域包括支援センター」**です。高齢者の総合相談窓口で、介護保険の使い方や、その地域で使える制度、ケアマネジャーの紹介まで案内してくれます。まだ介護認定を受けていない段階でも相談できます。
リフォーム会社も、親の地域で介護に強い会社を選びましょう。とはいえ、遠方の土地勘のない地域で良い会社を探すのは大変です。そこで便利なのが、希望条件を一度入力すれば複数社からまとめて見積もりを取り寄せられる無料の一括見積もりです。離れて暮らしていても、その地域の会社に一度に相談でき、比較できます。会社選びのコツは 失敗しない介護リフォーム業者の選び方 も参考にしてください。
遠方ほど「念のため全部」になりがち——必要な範囲に絞る
何度も行けない不安から、「この機会に念のため全部」と工事が大きくなりがちです。けれど、過剰な工事は費用がかさむうえ、かえって使いにくくなることもあります。ご本人の今の状態に合わせ、必要な場所に絞りましょう。
工事をしなくても、福祉用具(レンタル・購入)で足りることも多くあります。用具と工事の使い分けは 福祉用具とリフォーム(住宅改修)の違い、費用の目安は 介護リフォームの費用・相場はいくら? をご覧ください。
まとめ
- 実家のリフォームには、①現地に行けない ②本人の気持ち ③お金と名義 ④地域の制度・業者という特有の壁がある
- 困りごとは帰省時に「見て・撮って」集め、相談や見積もりはオンライン・一括見積もりで乗り切る
- 本人の気持ちは「自立を助ける」入口から尊重する
- 介護保険も業者選びも、相談も、**“親が住む地域”**が基本。まずは地域包括支援センターへ
- 遠方ほど「念のため全部」になりがち。必要な範囲に絞り、福祉用具も活用する
離れていても、できることはたくさんあります。一人で抱え込まず、親御さんの地域の窓口や専門家を上手に頼りながら、進めていきましょう。
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※この記事は一般的な情報をまとめたものです。お一人おひとりの体の状態や介護・医療的な判断は、主治医・ケアマネジャー・地域包括支援センター等にご相談ください。介護保険・補助金などの制度や金額は変わることがあるため、最新はお住まいの市区町村でご確認ください。
