介護リフォームの費用は「幅」で考える
介護リフォームの費用は、同じ工事でも家によって変わります。理由は大きく3つです。
- 工事の内容と範囲(手すりを1本付けるのか、浴室をまるごと変えるのか)
- 家の状況(壁の下地、間取り、段差の高さ、配管の位置など)
- 依頼する会社や地域
そのため「相場は◯円」と一つの数字では言い切れません。次にお伝えする目安は、あくまで“あたり”をつけるためのものとお考えください。
【場所別】介護リフォームの費用の目安
代表的な工事の費用の目安は、おおよそ次のとおりです(2026年6月確認時点・いずれも幅があります)。
手すりの設置
壁に付ける手すりやL字・可動式の手すりで、3万〜8万円ほどが目安です。付ける場所で変わり、玄関前の階段で6万〜11万円、トイレで2万〜18万円、浴室で5千円〜5万円ほどと幅があります。
手すりは「どこに付けるか」より「どの動作を支えるか」で、高さも向きも変わります。立ち上がりを支える手すりと、歩くときに体を支える手すりは別物です。安さだけで本数を増やすより、必要な場所に正しく付けるほうが、結局はムダがありません。
段差の解消・スロープ
室内の段差解消は2万〜15万円ほど、屋外スロープの設置は1か所あたり3万〜7万円ほどが目安です。段差の高さや距離によって変わります。
浴室(お風呂)
浴室のバリアフリー化は50万〜150万円、ユニットバスへの交換は80万〜150万円ほどが目安です。滑りにくい床や手すりの追加だけなら、数万円台で収まることもあります。
トイレ
和式から洋式への交換は15万〜50万円ほどが目安です(多くは介護保険の対象になります)。
これらはあくまで目安で、実際の金額は家の状況で大きく動きます。正確な金額は、必ず見積もりで確認してください。
介護保険で最大20万円まで安くできる
介護リフォームでまず押さえたいのが、介護保険の「住宅改修費」です。要支援・要介護の認定を受けた方が対象で、手すりの設置や段差の解消など決められた工事に、上限20万円まで(自己負担は所得に応じて1〜3割)の補助が受けられます。さらに、市区町村によっては独自の上乗せ補助がある場合もあります。
ただし介護保険は「工事の前」の事前申請が原則です。先に工事を始めると対象外になることがあるので、順番に注意してください。
くわしくは、介護保険の住宅改修費とは(最大20万円)、申請の流れとケアマネの役割、補助金・自治体の助成 をあわせてご覧ください。
費用で損をしないための3つのコツ
1. 介護保険・補助金を必ず使う
制度を使うかどうかで、自己負担は大きく変わります。使えるものは漏れなく使いましょう。
2. 体の動きから「本当に必要な工事」に絞る
費用がかさむ大きな原因は、必要以上の工事です。「念のため全部」ではなく、ご本人がどの動作でつまずくか(立つ・座る・またぐ・歩く)を見て、必要な場所に絞ると、安全と費用の両方でムダが減ります。ここは体の動きを見る専門職が役に立つところです。
3. 複数の会社で相見積もりを取る
リフォームは定価がないので、1社だけでは高いか安いか分かりません。複数社の見積もりを比べることで、適正価格と、その会社が介護に強いかどうかが見えてきます。
私はリフォーム業者ではないので、特定の1社をおすすめすることはしません。お伝えしたいのは「比べてから決める」ということだけです。1社ずつ問い合わせるのは大変なので、まとめて無料で比較できるサービスを使うと手間が省けます。会社選びのチェックポイントは 失敗しない介護リフォーム業者の選び方 にまとめています。
まとめ
介護リフォームの費用は、場所ごとの目安で“あたり”をつけ、介護保険や補助金で負担を抑え、最後に複数社の見積もりで適正価格を確かめる——この順番が、損をしない近道です。お金の不安は、正しい順番を知るだけでぐっと小さくなります。あわてず一歩ずつ進めていきましょう。
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※本記事は2026年6月の確認時点の一般的な情報で、特定の商品・施工を保証するものではありません。費用は住宅の状況によって変わります。健康状態に合った改修の判断は主治医・ケアマネジャー・担当の専門職に、制度や金額の最新はお住まいの市区町村・地域包括支援センターや各社の見積もりでご確認ください。
